こんにちは、元転職エージェントで現役経理のえみりーです!
転職活動の中でよく聞くお悩みのひとつ。
「同じ職務経歴書なのに、ある企業では面接通過、別の企業では不採用になる」
という現象。
実はこれ、職務経歴書の“書き方”が企業ごとに最適化できないことが原因なんです。
職務経歴書が必要な理由は「自分の長所をアピールして、面接に進むため」
残念なことに「アピールが弱い職務経歴書」は実際多いんです。
まずは、以下のチェックリストを使って自分の職務経歴書を確認してください!
- 仕事内容が 事実の羅列だけ になっている
- 専門用語や社内用語が多く、中学生が読んで理解できない部分がある
- 職務経歴書の名前を 同僚にかえても違和感がない 内容になっている
- 成果や実績を 数字や具体例で示せていない 箇所がある
- 「なぜやったか」「どう工夫したか」 が書かれていない部分がある
- 改行が少ない/文章が長すぎる ことで読みづらくなっている
- 応募先企業にとっての 接点や活かせる経験 が見えにくくなっている
- キャリア全体の 一貫性や転職の軸 が伝わらない内容になっている
- どの企業にも同じものを出している印象 がある
- 誤字脱字や体裁の乱れ が残っている
職務経歴書の添削に強いエージェントは、以下のボタンからチェックしてね。
10点に近いほど「職務経歴書」のアピール力が弱い状態!
でも、心配いりません。大切なのは<書き方のコツや考え方>です。これから分かりやすく解説しますね!
アピール強化の近道は「職務要約」と「自己PR」欄の充実にあり!
結論ですが、職務経歴書の「アピール強化」には仕事でやってきた「自分らしさ」が光るエピソードを盛り込む必要があります。
そこで超重要なのが「職務要約」「自己PR」ですが、実はキッチリ書けてる人はかなり少ない。
転職活動は<大型家電の販売>と似てる!?

転職は「自分という商品」を転職市場に出すことです。
もっと踏み込めば、「自分を商品化」して、
- どうすれば魅力的に見えるか?
- どうすれば選ばれるか?
を考え、その企業に合わせた提案をする必要があります。
イメージしやすくするために、たとえば大型家電を購入するときを思い浮かべてみてください。
冷蔵庫が壊れて買い替えが必要になったとします。
しかも家族が増えて、今のサイズでは手狭。さらに「冷凍庫が大きいほうが便利」と考えているお客さんがいたとします。
そこに家電販売員が近づき、カタログを見せながらこう言います。
「野菜室が広くて鮮度が保てます!」
さて、このお客さんはその冷蔵庫を買うでしょうか?
おそらく、ほぼ確実に買いません。
なぜなら、このお客さんのニーズは「冷凍庫が大きいこと」なのに、販売員は「野菜室の広さ」や「両開き」という、ニーズから外れた提案をしてしまっているからです。
企業が何を求めているのかを把握せずに、自分の強みだけをアピールしても、相手の心には刺さりません。
では転職活動でこれをどう応用するか?
企業が求めているポイント(ニーズ)を的確に把握し、そのポイントに沿って自分を提案すること。
これを徹底的にやり抜くために
- 「求人票を読んで、企業ニーズを推測する」
- 「ニーズを満たす能力を証明する(エピソードを思い出す)」
- 「職務経歴書に適切に反映する」
この3点が超重要ポイント!
では、ポイントを押さえる必要事項についてこれから確認していきましょう。
1.求人票を読んで、企業ニーズを推測する
求人票には、企業が求めているスキル・経験・人物像が書かれています。
そして企業名や、企業HP、上場なのか非上場なのか、取り巻く業界や事業フェーズはどういった状況なのか…
これらを丁寧に読み解けば、冷蔵庫でいう「冷凍庫が大きい」のような本当に欲しいポイントが見えてきます。

2.ニーズを満たす能力を証明する(エピソードを思い出す)
次に、自分の経験・スキルの中から、企業が求めているスキルに合致するものを探します。
特に以下の観点から、スキルとマインドを洗い出してみてください。
- 求められるスキルは何か?
- 求められるマインドは何か?
ただし、「スピード感を持った意思決定ができる人」と書かれていても、
そのエピソードが、実は猪突猛進で上司への確認もなく、方向性がずれたまま突き進んだ話だったらどうでしょうか?
おそらく企業側はこう思います。
「この人はスピードはあるけど、周囲との連携が取れないタイプかもしれない…」
そうなると、むしろ逆効果。
重要なのは「スピード+企業の価値観」に沿ったエピソード

企業が求める「スピード感」には、その会社なりの前提があります。
たとえば、
- 上司やチームと方向性を確認した上での迅速な判断
- 顧客への影響を考慮した上でのスピーディーな行動
など、「何を大事にしながら」スピードを出すかは会社ごとに異なります。
自分の経験を「企業の文脈」に合わせて語る
もし同じ「スピード感のある行動」の話でも、
- 上司に即時報告しながら方針を確認した
- チームの意見を取り入れた上で、短期間で成果を出した
といった内容であれば、企業が求める人物像に近づきます。
つまり、職務経歴書や面接で語るエピソードは、
「企業が求めるスキル+その企業の価値観」に沿って編集することが大切なんです!
3. 職務経歴書に適切に反映する
家電販売員が「冷凍庫が大きい」というお客さんの希望に合わせて提案するように、
職務経歴書や面接も、企業ニーズに合わせて見せ方を変えます。
- 求められていない情報は削る
- 求められているポイントは強調する
こうすると、企業側は「この人はうちにフィットしそうだ」と感じやすくなります!
つまり、転職は「自分という商品の説明を、相手のニーズに合わせて作る作業」なんです。
冷蔵庫を売るときに“相手が求める機能”を押さえるように、あなた自身を企業ニーズに合わせて提案すれば、採用の可能性はぐっと高まります。
1. 職務経歴書は「事実+アレンジ」で輝く
さぁ、ここからはいよいよ「職務経歴書」作成です!
まず大前提として押さえておきたいのは、
職務経歴書は事実をもとに書くということ。
ただし、事実をそのまま並べるだけではもったいない。
書き方次第で、本命企業にグッと刺さる一枚に変えることができます。
必要なのは、求人票をベースにした企業分析。
ここで思い出してほしいのが、先ほどの家電販売の例です。
「お客さん(=企業)」のニーズを丁寧に深掘りし、それに合った提案をする
これが職務経歴書作成の土台になります。
2. 求人票×企業分析で「求められる自分」を把握する
まずは求人票を読み込み、次のポイントを押さえます。
- 企業が求めるスキルは何か?
- 企業が求める人物像やマインドは何か?
これを企業分析と掛け合わせることで、
自分のスキルセットの中で“特に求められている部分”が明確になります。
詳しい方法は過去記事に譲りますが、丁寧に分析を行うことで、
- 自分という商品のどの部分が評価されそうか?
- どんなエピソードが有効か?
といった答えが見えてきます。
そして、それが見えたら――
そのエピソードが垣間見えるように、職務経歴書に補足を加えていくのです。
いわば「やってきたこと」に“意味づけ”を足す作業ですね。
過去の記事でも具体例を紹介しているので、ぜひ合わせてチェックしてみてください!

3. スキルだけじゃない!「マインド」も表現する
職務経歴書は、スキルだけを書くものではありません。
自分の考え方や仕事への向き合い方=マインドも、しっかりと伝えることができます。
特に「自己PR」や「職務要約」のパートは超重要!!
- 自分の経験が企業にどう貢献できるのか
- どんな価値観で仕事に取り組んできたのか
といったエピソードの概要を表現できる絶好の場です。
ここを工夫すると、応募先企業へのフィット感がぐっと高まります。
例えると、これは映画の予告編のようなもの。
映画館で予告編を見て
と思った経験、ありますよね?
自己PRや職務要約も、それと同じ。
読み手である採用担当者が、「この人と話してみたい」
と感じられるような“予告編”を作るつもりで書くと、とても効果的です!
4. ノイズを減らして光る部分を残す

企業分析を終えたら、職務経歴書の中で本命企業に「響かない部分は思い切って削る」ことも大切です。
キラリと光る強みがあっても、情報過多だと人事担当者は読みづらくなり、肝心な魅力が埋もれてしまいます。
ただし、削りすぎはNG!
重要なのは、要点を残しつつ、読みやすく整理することです。
ここでもう一度、先ほどの映画の予告編の例を思い出してください。
予告編が「本編序盤の穏やかな場面」ばかりだと、観客は「どんな映画なの?」とピンときません。そのため映画の予告編では、物語の「承」や「転」にあたる、一番の盛り上がりどころを短く魅せている作品が多いことに気づくはず。
職務経歴書も同じで、あなたの“盛り上がりどころ”=強みが最も輝く瞬間を、コンパクトに、そして印象的に見せることがポイントです!
5. 職務経歴書づくりは自己分析のチャンス
企業ごとに職務経歴書を作り込む過程は、同時に“自分を深掘りする時間”でもあります。
自己分析をした上で企業分析を進めると、
と感じる瞬間があります。そこで、そのテーマに沿った自分の経験や行動を思い返す。
このステップを何度も繰り返すことで、
「私って、こんな強みがあったんだ!」
「こんな考え方で仕事してたな…」
といった新しい発見が生まれます。
こうした気づきは、自信を持って面接に臨む支えになり、
転職活動全体をポジティブに進めるエネルギーにもなります!
深掘りの質を高める質問リスト
1. 成果に関する質問
- このテーマで、どんな成果を出したことがあるか?
- その成果は数字や具体的な事例で説明できるか?
- 誰がその成果を評価してくれたか?(上司・顧客・同僚など)
2. 行動プロセスに関する質問
- その成果を出すために、最初に何をしたか?
- どんな課題や障害があって、どう乗り越えたか?
- 工夫した点や、他の人と違うやり方をした部分はあるか?
3. 価値観・マインドに関する質問
- そのとき、何を大切にして行動したか?
- チームや関係者との関わり方で意識したことは?
- この経験から学んだことや、自分の成長につながったことは?
4. 再現性に関する質問
- 同じような状況が再び起きたら、同じ成果を出せるか?
- そのために自分のどんなスキル・強みが役立つか?
- この経験は、応募先企業でも活かせそうか?
この質問リストを使ってエピソードを深掘りすると、
「事実+背景+価値観」の三拍子そろった職務経歴書が作れるようになります!
まとめ
転職活動で多くの人がつまずくのが、「同じ職務経歴書を出しているのに、結果が企業ごとに全然違う…」ということ。実はこれ、あなただけではありません。
職務経歴書はただ事実を並べるものではありません。
まずは求人票をじっくり読み、企業が本当に求めているスキルや人物像を探ります。
そのうえで、自分の経験や強みの中から「ここなら響く!」というエピソードを選ぶ。
スキルだけでなく、あなたらしい価値観や仕事への向き合い方も添えることで、グッとフィット感が増します!
そして大事なのは、全部を詰め込まないこと。
情報が多すぎると、本当に伝えたい魅力が埋もれてしまいます。
映画の予告編のように、一番の盛り上がりどころを短く印象的に見せるイメージで書く。
最後に、転職エージェントに職務経歴書を添削してもらいましょう。
第三者の目線がはいることで、「自分はこんな良さがあったんだ」ということに気づけたら、書類選考も面接もスムーズに進みます。
実は、この作業はあなた自身を深く知るきっかけにもなります。
「私ってこんな強みがあったんだ」「こんな風に仕事してたな…」と再発見できたら、それが面接での自信にもつながります。
職務経歴書は、あなたを輝かせるための武器。
企業ごとに丁寧に磨き上げて、「会ってみたい」と思わせる一枚を作っていきましょう!