「未経験で資格もない。でも経理に転職したい…」
私も、そんな風に考えて転職活動をした一人でした。
そして今「法人営業のみの経験」から、26歳のタイミングで経理職へ転職した経験があるから実感を持って言えます。
未経験・無資格でも経理職への転職は可能です!
ただし、内定を得られる条件は狭き門。
だからこそ内定には“再現性のある戦略”が必須です。
この記事では20〜30代向けに、内定が出やすい必須スキルを具体例で整理します!
内定が出やすい必須スキルはざっくり、以下の認識を持ってもらえたらOK!
会計ソフト企業勤務 | 会計知識あり (簿記2級以上) | 会計知識あり (簿記3級未満) | 経費精算・ 営業経理経験 | |
---|---|---|---|---|
20代 | ◎ | ◎ | ◯ | ◯ |
30代 | ◎ | ◎ | ◯ | △ |
さらに書類選考通過率を高める、職務経歴書の自己PRの見せ方まで網羅!
読み終える頃には「どうすれば最短で内定に近づくか」がクリアに。
まずは、あなたの強みを経理に接続するポイントから見ていきましょう。

未経験・無資格から経理職へ!
元転職エージェントの視点で、求人票の読み解き方や「ここだけの話」、面接・書類対策を発信しています。
書類選考が通過する職務経歴とは?

単に「求人に応募するだけ」では、書類選考が通過することはほぼありません。
まずは次の3点に当てはまるかチェックしてみてください。
- ① 会計ソフトや周辺システムにシステム担当として触れた経験
例:会計パッケージやERP(販売・購買・在庫)を扱うSIer出身
SE・導入コンサルの経験があり、仕訳の流れや業務プロセスの像が掴めている。 - ② 会計知識がある
例:学生時代に会計・商業科/仕訳の基礎理解/簿記資格をもっている/決算書が読めるレベルで独学している - ③ “数字×オペレーション”の実務を握っていた経験
例:営業事務・受発注・請求書発行・入金消込・売上/在庫管理
店舗の小口精算など、数量や金額を扱う事務の定量実績がある。
特に①「会計ソフトや周辺システムに触れた経験」は、各社で経理のDX(業務デジタル化)が加速している今、超強力なアピール材料。
仕訳自動化やワークフロー整備、ERP/会計クラウドの運用・改修に関わった実績は、月次締めの短縮・入力ミス削減・監査対応の効率化に直結します。
好待遇の採用も!
もちろん、上記実務や職種に当てはまらない方でも大丈夫。
「職務経歴書の設計」と「企業選定」でチャンスは作れます。
そのために、必ず押さえておきたいのは「未経験でも評価される経理のマストスキル」を踏まえた職務経歴書を書くこと。
そして、「転職エージェント」を利用して「職務経歴書を評価してもらう」ことです。
どこのエージェントを使ったらいいかは、下のボタンからジャンプしてね!
前提|内定を得られる現実的な求人要件は20代と30代で異なる

未経験から経理職へ転職する場合の求人要件を解説します。
当然ですが、最初からマネジメントや、ボリュームの多い年度末の開示書類作成といった業務は任せられることはありません。
具体的には、
20代ならポテンシャル重視の「経理アシスタント〜スタッフ枠」
30代なら「その他事務職兼務の経理スタッフ、経理のリーダー候補」が現実的な入口。
一方で、高度な会計の基礎知識がない方が、経理スタッフとして転職をする場合の狙い目は、20代は「経理アシスタント〜スタッフ枠」
実務経験のある30代の方は現職のコア業務(人事・総務など)を軸に経理に手を広げるといった求人が狙い目です。
未経験で評価される「必要なスキル」の全体像を自己PRに記載しよう

意外に思うかもしれませんが、企業の経理職は「PCで黙々と同じ作業」をする仕事ではありません。
請求や締めに伴う他部署との折衝・期限調整、事務工数を減らすためのRPA/Excelマクロ設計、さらには会計システムの要件調整でシステム部門と連携するなど、幅広いスキルが求められます。
だからこそ、正確性に加えて「コミュニケーション力・業務設計力・ITリテラシー」が評価されます。
自分の持ってるスキルで、貢献できるエピソードを考えてみて。
■ソフトスキル(運用能力)
第二新卒であれば、このソフトスキルは最低限身につけておきたいポイント!
- 正確性と期日管理:
「スケジュール」に合わせたタスク運用スキルがあるか? - コミュニケーション:
営業・購買・人事など他部門との折衝調整力 - 再現性ある業務設計:
RPAの要件定義やメンテナンス、業務標準化・チェックリスト化・ダブルチェック
■ハードスキル(ツールと知識)
20代の第二新卒枠なら、強力なアピールになる!
30代だったら、最低限2つ以上は押さえておいてほしいポイント。
- 高度なExcelスキル:
SUM/VLOOKUP/XLOOKUP/IF関数は当然必須。
ピボットテーブル、フィルター、VBAなど
→大量のデータを処理するので、Excelを用いた分析はマスト。 - 会計ソフトの概念理解:
仕訳→総勘定元帳→試算表→月次/年次決算の流れ
→簿記3級を勉強するのが一番の近道! - 基本会計知識:
資産・負債・純資産/収益・費用の考え方
→これも簿記3級でイメージできる - 業務ドキュメント:
請求書・領収書・見積書・発注書・検収書の関係
→「支払い」と「請求」の処理はどのような流れになるのか?
最低限は、押さえておきましょう!
もし、30代でこの「ハードスキル」がない場合には、以下の独学ロードマップを使って
<経理のキホンスキル>を身に着けましょう!
最低限ここまで:独学ロードマップ(2〜4週間)
- Week1:全体像
仕訳100本ノック(現金・売掛・買掛など、仕訳総量の多いものから)
BS/PLの関係が理解できるよう、1枚にまとめる。 - Week2:Excel基礎→応用
IF/VLOOKUP/XLOOKUPを使えるように。
ピボットで「売上明細→部門別集計」を作る演習。 - Week3:業務書類のキホンの流れを理解
(売上側)見積→受注→納品/検収→請求→入金
(仕入側)発注→仕入→請求→支払
売上と仕入の立場で、何の書類があるかをイメージできるように。 - Week4:会計ソフトの画面イメージ
伝票入力→(仕訳帳)→総勘定元帳→試算表の遷移を把握
(Youtubeの解説動画でOK!)
成果物(ポートフォリオ)として、「模擬月次キット」(仕訳帳・試算表スクショ・Excel集計)を職務経歴書と併せて提出すると差別化になります!
参考|魅せる「職務経歴書」の書き方と核心
第二新卒枠の20代と、すでにコア業務スキルのある30代では職務経歴書の見せ方が異なります。
ここからは、それぞれ「どのように」見せたら経理担当者に響くのか?
について具体例を交えて解説します!
20代(第二新卒):見せ方の核心

問われるのは「なぜ経理なのか?」と、ミスマッチ回避の根拠となるエピソード。
企業は早期離職の可能性を懸念しています。
なぜ経理としてキャリアチェンジするのかという根拠を示してください。
以下の内容について、言葉で表現してみてください。
- 動機の深さのエピソード:
「企業経理に興味を持った理由と、今現在どのようなことを行っているか」
「外部からアドバイスする立場では、◯◯といった点で限界を感じた。
加えて、過去のデータから傾向と対策を分析することに興味を持った」
「将来のキャリア設計について」 - 事前の情報収集:
「業務理解のために簿記を取得する」
「業務に対するイメージの根拠となる一次情報」
(友人の経理担当からの話、部署間連携で経理の手伝った経験など)
「Excelを用いた演習」 - 継続性:
「学習ログ(週○時間、○週間継続)」
「アウトプット(仕訳ノート、ピボット集計サンプル)」
「簿記の合格」
自己PRの一例(第二新卒かつ、会計資格なしの場合)
会計資格がなくとも、書類選考を通過する自己PRはこんな感じ!
私が経理職に興味を持ったきっかけは、〇〇がはじまりです。その際、〇〇という経験を通じて経理業務に関心を持ち、現在は日商簿記3級の勉強を進めています。
実務としての直接的な経理経験はまだありませんが、所属部署で〇〇という経理事務作業に関わってきました。当時、業務繁忙により部門内では締切ぎりぎりで経理部へ提出する状況が続いていました。そこで上司に相談し、〇〇というスキルを活用して部門内の経費精算フローをシステム化。結果、上司や部内メンバーから高く評価され、その後の機会も重なり、現在は同部署にてチーム10人分の請求・入金照合業務を担当しています。
この経験を機に、◯年◯月から日商簿記3級の学習を開始。
週6時間の学習を8週間継続しており、部門内の業務フロー改善が一巡した現在は、模擬月次決算として自宅の家計簿を用いた月次決算をExcelで自作しています。入社後は、同僚の方々から学びを得ながらこの学習習慣を継続し、将来的には◯◯業務を単独で運用できるレベルを目指します。
特に、太字の部分は「経理職で評価されるスキル」です。
理由は、大きい企業であるほど、チームで決算業務を進めているから。1人の作業遅延が全体の作業遅延になるため、連携を取りながら作業を進めていく必要があります。
また、自分で情報を集め、学習を継続する姿勢が数字で記載されているので「伸びしろがありそうだな!」と評価される可能性が大。
また、可能な限り「経理職で評価されるハードスキル」についても、自己PR時に触れてほしいところ。
上記の例では特に「システム化」に興味があり、部門からも高く評価されている点は、ソフトスキルとともに高い学習能力があることがわかります。
ここは超強力なアピールポイントになるから、絶対に書いてね!
前述のとおり、現場のDX人材が求められている企業では、より「システムに強い経理人材」が評価される傾向にあります。
企業分析を実施した上で、アピールできそうであれば書かない手はありません!
企業経理が求めているのは、外部の「会計の専門家」への質問でビジネスのスピード感が遅くなってしまうことを避けること。
企業内に専門家に入ってもらうことで、どのようにしたらビジネスのスピード感を損なわずに課題をクリアできるのか?が非常に重要になってきます。
また、営業やシステムといった各現場との調整といった泥臭い業務もできる経験があるようでしたら、ぜひ記載してくださいね。
30代:見せ方の核心

動機+即戦力の証拠が必須。
“やりたい”だけでは弱く、これまでのコア業務が経理職で生きるように翻訳して、入社直後から貢献できる根拠を数字で提示します。
- 実績の数値化:
件数/精度/リードタイム短縮/改善率
(例:不備率10%→0.3%) - 親和性の翻訳:
「受注する」ということが、仕訳でイメージできること
「営業数値のレポーティング・分析」=月次集計で役に立つこと - 即戦力の設計図:
入社90日プラン(担当範囲→月次締め関与→年次決算までのストーリー)
IT活用に強い(RPA/ワークフロー/ERP連携)
※上記以外にも、活かせる経験があればアピールしましょう
自己PRの一例(30代コア業務あり:営業アシスタント)
30代で、元々営業アシスタントだった方が経理職に挑戦するなら、こんな感じ!
営業社員7名のアシスタントとして、Excelを用いた受注〜請求の運用(月350件)を担当し、不備率を従前の10%から0.3%まで削減しました。
上司やメンバーへのヒアリングから、不備率が高い原因は◯◯であることが判明。そこで、「帰着したメンバーに資料を必ずアップロードしてもらう」ための声掛けを徹底しました。特に意識したのは、部内の雰囲気が暗くならないよう個々のメンバーが喜ぶ行動を、日頃の信頼関係構築を通じて取り入れることです。
その結果、営業メンバーからの信頼を得るとともに、上司からの指示を受けて週次レポート作成の仕組み化を担当。従来は各営業担当が個別に作成していた週次レポートを、担当者や上司と相談のうえピボットテーブルで一元化し、営業社員の事務作業時間を50%削減しました。
経理職への転職にあたっては、現在営業アシスタントとして携わっている入出金の消込管理をきっかけに経理業務へ興味を持ちました。
会社全体の決算業務を理解するため、同業他社3社の決算書類を読み込み、あわせて日商簿記3級の学習を進めています。入社後は、これまで培った改善意識を活かし、自身の担当領域から業務効率を高め、チーム全体の成果最大化に貢献していきます。
上記の自己PRで最も光るのは「営業職との折衝交渉力」と言えます。
特に「営業社員7名のアシスタント」という点で、様々な方がいる中で個々のメンバーが喜ぶことを考え、信頼関係構築に励む様子は経理で超重要な「他部署との折衝スキル」に直結します。
他にも、直接的な経理業務経験はないものの、現在の業務でピボットテーブルの活用や、開示書類の読み込み、日商簿記3級の学習を行っており、これらに主体的な取り組みを行っている様子は高い評価につながります。
20代、30代であっても基本的に抑えるポイントは同じ。
- 経理に転向する、強い理由
- 経理職として<押さえておきたいスキル>を自分が持っていることの証明
- 経理とはどんな業務か?自分で実践した経験
【合格可能性を上げる方法】転職エージェントへの相談が最短ルート

ここまでは、未経験で経理になりたい方に向けて、どのように職務経歴書を書くか?
について書いてきました。
実は、これだけでは不十分なんです。
一般的に、転職エージェントでは1枚の職務経歴書を作成してもらった後は「職務経歴書を使い回す」事が多いです。
ですが、それは「職務経歴が強い人」が取れる戦略。
考えてみると分かりますが「未経験職種への転職」は、活かせる経験が非常に限定的(経理のハードスキルをほぼ持っていない)。
つまり、どうしても同年齢で経理職としてキャリアを築いているライバルと比べて「職務経歴が見劣りしてしまう」ことが多いんです。
そのためには、転職エージェントを使うのが非常にオススメです!
転職エージェントの法人担当は、人事や決裁者と人材の要件定義を行い、場合によってはポジションの提案まで行っています。
だからこそ、企業の人事担当者が求めている人材要件にあなたのマインドや経歴などが合致しそうな点があれば、職務経歴書の添削に力を入れてくれます!
【職務経歴書の添削が強い】オススメ転職エージェントはここ!
実は、大手エージェントだと多くの求職者が殺到するから、丁寧できめ細やかな添削をするのは難しいんです。
ここでオススメなのが、中小の特化型エージェント!
案件数は多くはないというデメリットはある一方、中小企業だからこそ可能な丁寧で細やかなフォローが魅力です。
だからカウンセリングの質もレベルが高いよ!
<質の高いエージェント>と伴走することが、自分のキャリアを開く鍵になります。
中小の特化型エージェントと会ってみるとこれまで転職で感じたモヤモヤが、クリアに見えるはず。
まとめ:未経験・経理転職の職務経歴書の作り方

20代、30代における未経験からの経理転職を成功させるために必要な要素は3つ。
- 経理評価される「ソフト/ハードスキル」を「職務要約」や「自己PR」で語る
→経理で評価されるソフトスキルは、折衝力。ハードスキルは数字分析能力。
5W1Hを使い、評価されるポイントを書く! - 経理への志望動機の深さを、数字で語る
→いつから勉強しているのか?何名の数字分析をしているのか?
ボリュームが分かるように、数字で語れるように! - 職務経歴書がかけたら、中小の転職エージェントに相談する
→大手エージェントは、書類添削をしないことが結構多い。
未経験からの転職なら、中小エージェントを利用すると通過率が高まる!
上記3つを押さえたうえで、以下の求人に応募しましょう。
応募先:20代(第二新卒)なら「育成枠」を一点突破!
第二新卒枠は、若さ×吸収力×将来性を面接側に具体的に想像させられるかが肝。
経理部が約10名以上の体制で、教育余力のある企業の育成枠を狙うのが有効です。
狙い目の求人例
- 大企業の経理スタッフ(育成枠/アシスタント)
- 会計事務所スタッフ(仕訳~月次補助で基礎が身につく)
- 派遣・契約の経理スタッフ → 正社員登用前提ポジション
第二志望:正社員登用前提の契約社員、派遣スタッフ
として応募しましょう!
会社への強い興味があれば、第二志望の内定でもOK!
応募先:30代は「核スキル」でピボットできる求人
30代で経理以外に核となるスキルがあるなら、それを起点に経理領域へピボット。
入社後は自ら業務を取りにいく姿勢が評価されます。
狙い目の環境・ポジション
- 小〜中規模企業/管理部門が少人数:実務範囲が広く、立ち上がりが早い
- 経理アシスタント/総務経理:入口として現実的
- 派遣・契約の経理スタッフ → 正社員登用前提ポジション
活かしやすい核スキルの例
- 営業事務・受発注・請求/入金消込などの数字×オペレーション
- Excel集計・データ可視化(VLOOKUP/ピボット)
- システム親和性(ERP/会計ソフト導入・運用の経験)
第一志望:中小企業で経理兼任のポジションか、経理アシスタント
第二志望:契約・派遣→正社員登用ポジション
ただし、20代と違い可能な限り「第一志望」の会社で入社していきましょう!
他にもオススメの中小エージェントがあれば、これからご紹介させていただきますね!
お楽しみに!