こんにちは!元転職エージェントのえみりーです。最近どの転職サイトでも見かける「職務経歴書」の自動作成ツール。
実はこれ、採用担当者にはバレバレって知ってましたか?
運良く書類選考が通過しても、面接でNGになるケースが少なくありません。
今回は、自動作成の職務経歴書を使用するのが、なぜ良くないのか?
自動作成サービスはどうやって利用すればいいのか?について具体的に解説します。
はじめに|AI作成の職務経歴書は採用担当にバレてる。選考でマイナスの印象を与える可能性も大!

AIで作った職務経歴書って、パッと見は「すごく整っていて、うまくできている」と思いますよね。実際、誤字も少なく、読みやすい形になっているから安心してしまう方も多いと思います。
でも、不思議なことに採用担当者にとっては「どれも同じ」に見えてしまうんです。その結果、書類からは「あなた自身」が見えてこなくなり、面接で直接会ったときに「思っていた人と違う」とギャップを持たれることが少なくありません。
もちろんプラスの印象に転ぶこともありますが、残念ながらマイナスに働いてしまうケースの方が多いのです。なぜなら、本来は職務経歴書を「自分で書く」過程そのものが、自分の経験を言語化し、面接で自信を持って話せるようになる大切な準備だからです。
- AIで作った職務経歴書は、一見「整っていて、うまくできている」と感じられる
- しかし、採用担当者にとっては「どれも似た内容」になりやすく職務経歴書から「あなたらしさ」が見えにくい原因になる
- だから、面接で直接会ったときに「書類の印象と違う」と違和感を持たれることが多い
- 実は「自分で職務経歴書を書く」というプロセスが非常に大事
- あなた自身が書くことで自分の経験を言語化でき、面接で自信を持って話せるようになる
自動作成の職務経歴書でも選考に合格する人は「セールス強者」と「経歴強者」だけ

もちろん自動作成の職務経歴書でも、選考通過する人はいます。
それは常日頃から「自分の実績について語ってきた人」つまり「営業能力の高い方」もしくは、企業が求める採用条件に対して破格の条件で応募してくれた「経歴強者」だけです。
- ヒアリング力が高い
相手の言葉の裏にある「本当の課題」を引き出せる。 - 提案が相手軸
自社都合ではなく、相手の利益や状況に合わせた提案ができる。 - 数字に強い
成果をデータで把握し、PDCAを回す習慣がある。 - レスポンスが早い
スピード感のある対応で信頼を勝ち取る。 - 関係構築力が高い
売る前に「人として信頼される」状態を作る。 - 自己管理が徹底している
目標設定・時間管理・体調管理ができ、継続的に成果を出す。 - 失注から学ぶ姿勢
「なぜ売れなかったか」を振り返り、次に活かす。 - 巻き込み力がある
社内外の人を動かし、解決策を一緒に作る力がある。 - ポジティブで粘り強い
断られても落ち込まず、改善策を考えて行動する。 - ストーリーテリング力がある
商品の価値を「相手が共感できる物語」として伝えられる。
- 即戦力スキルを持っている
入社直後から成果が出せるレベルの専門スキルや業務経験を持つ。 - 希少性の高い経験がある
業界で不足している知識・資格・プロジェクト経験を持ち、代替が効かない。 - 成果実績が明確
数字で語れる実績(売上○億円UP、コスト○%削減など)がある。 - 複数の業界・職種経験を持つ
一つの分野にとどまらず、異なるフィールドで横展開できる応用力を持つ。 - マネジメント経験が豊富
チームやプロジェクトを率いて成果を出した経験がある。 - 企業課題とマッチしている
応募先の現状課題に直結するスキルや経験を持っている。 - 学習・キャッチアップが早い
例えば早慶以上の学歴を有するなど。ポテンシャルが高いことの証明ができる。 - 再現性のある実績
特定の会社だけでなく、異なる環境でも成果を出してきた。 - 業界内で認知度・信頼がある
ネットワーク、人脈、業界での発言力を持ち、企業にプラスのブランド力を与える。 - 条件面に対して「過剰価値」がある
応募企業が提示する給与・ポジション以上の能力を持ち、「この条件で採用できるのはお得」と思わせる。
AIで作成された職務経歴書は、過去の経歴や実績を整然と並べることはできます。しかし、その結果「紋切り型」の内容になりやすく、どうしても「経歴強者」や「セールス強者」といった、相対的に強い実績を持つ人ばかりが目立ってしまいます。
けれど、大事なのは実績だけではありません。
「考え方」「性格」「カルチャーフィット」といった、数字では測れない要素も選考における重要な要素。
これまで自分の手で職務経歴書を作成してきた人は、文章の組み立てや表現の端々に、その人ならではの思考や人柄が自然とにじみ出ていました。ところが今は、AI自動作成に依存することで「金太郎飴」のように似たような書類ばかりになってしまっています。

だからこそ、自動作成による職務経歴書の場合には、よっぽどの経歴強者でないと「会ってみよう」とは、なりにくい。
もちろん「セールス強者」も「経歴強者」も選考では有利ですが、前提となるのは「応募先企業の人材像」とマッチしているかどうか。
だからこそ、職務経歴書では「あなた自身の考え方」を伝えることが求められているのに、紋切り型のAI生成文に頼ってしまうのは「自ら評価を下げる」ことに近いのです。
AI作成の職務経歴書を「うまく使う」方法は「たたき台」として使うこと!
でも、一から自分の手で職務経歴書を作成するのって本当に大変ですよね。
毎日残業、多忙な合間を縫って少しずつ作成するのも骨が折れる作業。
だからこそ、AI作成の職務経歴書は「たたき台」として使ってほしいと思っています。
そこで、おすすめなのが「ビズリーチ」のAI職務経歴書自動作成サービス。
業務内容のキーワードを選んでいくだけで自分がやってきた「実績」の骨子が6割程度出来上がり、実績の数字や、その実績を出すまでのプロセスを自分が書き加えるだけで職務経歴書が出来上がります。
ビズリーチの「AI職務経歴書自動作成」が最適解!

ビズリーチの職務経歴書作成サービスを使うと、キーワードをタップして選んでいくだけでカンタンに職務経歴書の骨子を作成することができます。

でも、これで出来上がった職務経歴書はあくまで「ビズリーチ上に蓄積されたデータ」をもとに作成されたもの。だからこそ、実際に携わってきた職務内容と異なる内容も多いんです。
そこで、おすすめなのがこの「職務経歴書」をベースに手直しして「自分なりの実績」や「経験値」について、あなたの人となりや魅力が出るように細かくプロセスを記載すること。
自動作成の職務経歴書が「選考で落ちやすい」5つの理由を具体的に解説

さて、ここからは自動作成の職務経歴書が「なぜ選考で落ちやすい」のか?という理由を採用の目線をもって見ていきましょう。前の章ではざっくりと自動作成の職務経歴書がよく思われない理由を記載していますが、これからはその内容を深掘りします。
「採用目線」といっても、細かく具体的に言語化している情報は案外少ないもの。
元人材紹介エージェントであり、新卒採用時には書類選考でも苦戦した私だからこそ伝えられる「どこよりも分かりやすい内容」でお届けします!
① 個性・志望動機が薄く「どこでも通用しそう」に見える
仮にあなたが「大手日系のプライム上場企業の採用担当」だとしましょう。
たった1名の採用枠に、毎日のようにどれくらいの職務経歴書が届くと思いますか?
実は、1日あたり100通以上の職務経歴書が集まることも珍しくありません。
だからこそ、1通にかけられる時間は数十秒程度。限られた時間の中で効率よく取捨選択していかなければ、業務が回らないのです。

そんな中で、経歴が突出していない、あるいは「職務要約」や「自己PR」欄を見ても個性や志望動機が薄い職務経歴書は、他の候補者に埋もれてしまいます。
さらに「経歴が突出していない割に、理解に時間がかかりそう」と判断されれば、後回しにされるか、通過しないケースが多いのが現実です。
② 定型文・テンプレートの多用で「AI丸投げ」と見抜かれる
人事として職務経歴書を読み慣れていると、AIで作成された書類に「ちょっとした違和感」を覚える瞬間があります。
たとえば、企業への在籍期間と仕事内容のバランス。
あるいは、
といった違和感です。

企業の人事は、日々数多くの職務経歴書に目を通しています。その中で、自社の社員の実績や他社人事との交流をベースに「新卒から何年でどの程度の実績を積むか」といった感覚的な統計データを自然と身につけています。
一方でAIは、部分的には整った文章を作れるものの、全体の整合性までは担保できません。そのため、実際のキャリアパスや業界相場と照らし合わせると「この会社でこの年数でこの実績は不自然だな」「この職種経験で、このスペックは高すぎるな」といった違和感を与えてしまうのです。
こうした不自然さはAI自動作成にありがちな典型例であり、人事は日々数百件の応募書類を見ているからこそ敏感に察知します。その結果「過剰に盛っているのでは?」と受け止められ、評価を下げる要因になってしまうのです。
③ 実績や工夫が伝わらず「具体性不足」に陥る

これも①②と共通する部分がありますが、「人となり」が職務経歴から伝わってこない場合、たとえ面接まで進んだとしても「よくわからない」と判断されてしまうケースが少なくありません。
そもそも、職務経歴書は何度も推敲でき、転職エージェントを使えば効率的にプロのフィードバックも得られる“整えられる書類”です。それにもかかわらず、自分の経験や強みをうまく言語化できていないと、「面接でも伝えきれないだろう」と受け取られてしまうことが多いのです。
たとえば──
過去の職場で、あなたはどんな課題に気づき、何を意識して周囲に働きかけ、どのように成果を上げたのか?
こうした具体的な経験からこそ、あなたの「着眼点」や「周囲を巻き込む力」といった<業務遂行能力>が見えてきます。
その結果、採用担当者から見て「他の候補者と比べて特筆すべき強みが読み取れない」と判断され、面接に進めない。もしくは面接で印象が残らず見送りになるリスクが高くなるのです。
④ 職務要約と自己PRの一貫性が崩れる

「職務要約」は、採用担当者が最初に目を通す場所です。そして、ここで「この人は良さそうだな」と感じてもらえた場合、次に注目されるのが「自己PR」。
この2つの項目は、あなたがこれまでどんな業務を経験し、どんな価値観を持ち、それを踏まえて今後どんなキャリアを築いていきたいのか──という“ストーリー”を伝える上で、非常に重要なパートです。
ところが、この「職務要約」から「自己PR」への流れが不自然な方も、意外と多いのが実情。どちらか一方だけ見れば悪い印象はないのに、並べて読むと内容に一貫性がなく、チグハグに感じられてしまうのです。
たとえば、「職務要約」でずっと営業職に従事してきたと書かれているのに「自己PR」で“クリエイティブな企画を考えるのが得意”と唐突に書かれている場合などがそれにあたります。
読んだ側としては、
「あれ?この人は営業職として応募してきたんだっけ?それとも企画職だっけ?」
「営業職での応募なのに、なぜ急にクリエイティブの話になるの?」
と違和感を覚えてしまいます。
これは、映画の予告編を観てアクション映画だと思ってチケットを買ったら、いきなりラブストーリーが始まったようなもの。
たとえどちらも面白くても、「期待していたものと違う」と感じると、内容が頭に入ってこないんです。
⑤ 面接で説明できずにボロが出る

たとえ①〜④の課題をすべてクリアし、無事に書類選考を通過して面接に進めたとしても、そこで最後の壁が立ちはだかります。
それは──
「面接」という非日常で緊張感の高い場面において、自分の本来のパフォーマンスを十分に発揮できず、仕事で積み重ねてきた経験を、自信を持って“言葉で伝える”ことができなくなってしまう、という壁です。
AIで自動生成された職務経歴書は確かに手軽です。
ですが、本来の職務経歴書とは、「自分のこれまでのキャリアを丁寧に棚卸しし、どの経験やエピソードが選考において説得力を持つか?」を戦略的に考えた末に生まれる“作品”のようなものです。
職務経歴書の作成過程で棚卸しをきちんと行っていれば、面接ではその中から「何を伝えるか?」を自分で選び、自信を持って語ることができます。
でも──
そのプロセスを省いてしまうと、「あれ、何やってたんだっけ…?」と、自分の経歴なのに面接中に“思い出す”羽目になってしまいがちです。
すると、面接官はこう感じてしまいます。
そうなると、せっかくのチャンスが疑念に変わってしまうことも…
まとめ|職務経歴書のAI自動作成サービスは便利!でも、必ず自分の経験に合わせて書き直して!

AIによる自動作成の職務経歴書は、スピードや手軽さという点では非常に優れたツールです。実際、30秒ほどで“そこそこ整った”60点レベルの職務経歴書ができあがるのは、忙しい方にとって大きなメリット。
ただし、その便利さの裏で、「あなた自身の経験」や「仕事への向き合い方」「価値観」といった、本来伝えるべき要素が抜け落ちてしまうリスクがあります。
本来、職務経歴書を作成する過程は、あなた自身が仕事の棚卸しを行い、
「どのエピソードをどう伝えれば、説得力があるか?」を言語化する貴重な機会です。
このプロセスをAIが代行してしまうと、面接でも自分のことをうまく表現できず、せっかくの経験が伝わらないという事態にもつながりかねません。
AIサービスは決して悪ではなく、むしろ「下書き」として上手に活用することをおすすめします。
大切なのは、その下書きを“あなたらしさ”で仕上げることです。
これから選考に進む皆さんには、ぜひ「棚卸しの時間」をしっかり取り、
あなた自身の言葉で語れる、納得感のある職務経歴書を作ってほしいと願っています。
以下の記事が参考になるので、ぜひ確認して「あなたらしさが光る職務経歴書」で合格を勝ち取ってくださいね!
https://tensyokuaruaru.online/archives/3337転職で失敗する方を減らしたい!
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