転職活動を進める中で、「この企業を受けたい!」と思える会社に出会えたとき、
まず面接にたどり着くためには、企業分析が欠かせません。
書類選考を突破するために、まず自分を魅力的にアピールする必要がありますが、そのために求人情報から企業を多角的に理解・分析して、自分の経験や価値観とどうマッチしているかを語れることが大切です。
この記事では、「受けたい企業が明確になった段階」で行う分析方法を4ステップで解説します!
①「業界地図」を眺めて「企業の立ち位置」を把握する
②「就職四季報」から、採用実績をチェック
③「会社四季報」で「企業の中身」を分析する
④これまでの分析を元に、ネット情報で「リアルなイメージ」を補強する
以上の4つだよ!
この記事では、各ツールの使い方について具体的な方法を解説します!
読んだ後には「企業分析力」が上がっているはず。
企業分析に使う本・ツール紹介

- 「業界地図」
- 「就職四季報」
- 「会社四季報」
- PC(Webサイト・SNS・口コミなど)
すごくシンプルですが、この4つもあれば十分です!
なんで、こんなに必要なの…
そう思った子羊ちゃん!
実は、それぞれの「使い方」に役割があるんです
- 業界地図
→この会社はどんな世界で、どんな立場で戦っているのか。
どんな影響を受けるのか?
まずは業界全体を見渡して、会社の「場所」を知ることから始めましょう。 - 就職四季報
→この会社で働く人って、どんな感じ?
採用実績や働き方などを一覧で知ることができ
「自分の採用可能性」を判断し
アピール要素を知る手がかりになります。 - 会社四季報
→会社の中身を、数字やデータでのぞいてみる。
何を大切にして、どんな成長をしているのか?
を知ることで、志望理由に深みが出ます。 - PC(Webサイト・SNS・口コミなど)
→公式な情報だけじゃわからない“リアル”を集めるために。
社員の声や評判、SNSの雰囲気から、会社の空気感を感じて
職務経歴書に反映させましょう!
ここで、それぞれの役割が理解できたところで
どうやって使うのか、見ていきましょう
Step①:業界地図で“企業の立ち位置”を把握する
まずは「業界地図」を使って、受けたい企業が
業界の中でどんなポジションにいるのか?を把握します。
チェックポイント:
- どんな事業に強みがあるのか?
- 業界内での立ち位置やシェアは?
- 競合と比較してどこが違うのか?

ここでは「企業の輪郭をつかむ」感覚で、全体を見ます。
最初に注目すべきは「一番下の文章」!
この文章をフックに全体感を掴んだ上で、地図全体を見ていくと分かりやすいです。
「長く減産を続けていたメモリーメーカー」
「コロナ禍での特需」
「足元で5,000億ドルの市場は30年には1兆ドルに到達する」という内容から
・なぜそうなるのか?
・今後の市場がどうなるのか?
については、絶対に調べたいところ!
調べた後は、こんな風にマインドマップに起こしてみると頭の中で整理しやすい。

他にも、企業ごとの「プロダクトの強さ」や「生産設備」などについて
企業の特徴や方向性を掴んでおくと、この後の分析にもつながります。
「経理的な立場」で物事を見てみるのがオススメだよ!
Step②:就職四季報で“採用実績”をチェックする

次に「就職四季報」を使って、採用実績や労働環境を見ていきます。
これを見るポイントは、以下の3つ
チェックポイント:
- 書類選考の通過ハードルをイメージする
→他の候補者(ライバル)が、どのような大学を出ているのか?を知る。
自分が書類選考に通過するには「何をする必要があるか」の戦略を練る。 - どういった職種の新卒採用をしているか?を分析し、未経験経理がでそうなポジションの見立てをつける
→技術職の採用増加があれば、生産ライン拡張や新製品投入など企業の成長局面を示す兆し。
他職種の増員にも波及する可能性があるため、仮説を立てて企業研究にいかす。 - 業績の推移を確認!
→ 衰退している業界なのか?なぜ純利益が下がっているのか?を確認し、会社四季報で調べるためのスクリーニングをする。
(最悪職を失ったり、給料ダウンしないかという可能性について確認しておく)
部署ごとに実情は異なるため、あくまで参考値として受け取り
詳細は実際に確認してくださいね!
たとえば「東洋経済新報社」について、就職四季報から仮説が立てられる情報はこんな感じ。

「東洋経済新聞社」は、「会社四季報」といった企業分析を扱う経済出版社のリーディング企業!
記者・編集者の採用が多いので「裏取りができるか?といった行動力」や「情報を読者目線で伝える」という素養が現場社員には必要と考えられ、経理部門も編集者と同様以上の高い知識レベルが求められると考えられます。
他にも、採用実績大学に注目すると、OB・OG訪問の糸口になる場合もあります。
可能であれば、SNSや知人経由でつながりを探して、リアルな声を聞いてみましょう!
Step③:会社四季報で“企業の中身”を分析する

より専門的な分析には「会社四季報」が役立ちます。
財務状況や事業構成の変化などを読み取りながら、企業の中身を深掘りしましょう。
これを見るポイントは、以下の4つ
チェックポイント:
- 売上高や営業利益の推移
- 主力事業の構成比
- 新規事業や再編の動き
- 競合他社との違い
このステップでは、「なぜこの企業を志望しているのか?」を数字や事実をもとに語れるようにするのが目的です!
最低限の準備として「数字から見て、どんな事実が起こったのか?」を自分の言葉で説明できるようにしておきましょう!
ここだけは絶対に外しちゃいけないポイント!
職務経歴書や面接で使える裏付けデータを、ここで集めておきましょう。
Step④:ネット情報で“リアルなイメージ”を補強する

最後のステップでは、PCやスマホを使ってWeb上の情報を収集し、これまでに得た知識をより立体的にしていきます。
ここで意識したいのは、単なる事実や数字だけでなく、
「誰が・いつ・どんな思いで行動しているのか?」という“リアルなストーリー”を掘り下げていくこと。
これまでに集めた
- 業界動向
- 労働環境や採用実績
- 財務状態や経営の安定性
といった情報を頭の片隅に置きながら、企業の今とこれからを想像してみましょう!
活用するサイト例:
- 採用サイト(新卒・中途)
- 企業公式サイト・IR情報
- OPENWORK/転職会議などの口コミサイト
- プレスリリース・ニュース
- SNS(Xなど)
このステップの目的は、
ポジティブな情報とネガティブな情報の両方をバランスよく集めることです。
例えば、「社員の働きやすさ」については、企業の採用ページでは前向きな表現が多い一方で、口コミサイトには改善点や実態が書かれていることもあります。
また、情報を集める際には
「過去 → 現在 → 今後」という時系列の視点で見るのもポイントです。
- 数年前のIR情報やプレスリリースで掲げていた目標は、今どのくらい達成できている?
- SNSやニュースで最近取り上げられている話題は、どんな変化を示している?
- これからどんな方向に進もうとしている?
こうした点に注目することで、企業の方向性や変化のスピード感をより深く理解できます
必要であれば、このステップで得た情報をノートやマインドマップにまとめておくと、面接や志望動機を考える際にも役立ちます!
応用編:さらに深く知るための企業分析
ここまでで受けたい企業の基本分析は完了です。
① 競合他社の比較分析
- 業界地図や会社四季報で、ライバル企業も同じように分析
- 自分が受けたい企業の「強み・個性」がより浮き彫りになります
② 業界を取り巻く大きな流れを見る
- 法改正や経済動向、テクノロジーの進化
- それが業界に与える影響を想像してみる
志望企業を「点」で見るのではなく、
業界や社会全体の中でどう変化していくか?を意識することで、
より戦略的なキャリア設計ができます。
まとめ:企業分析は、自己PRの土台になる!
企業分析は、単なる情報収集ではありません。
「自分がこの企業でどう貢献できるか?」を言語化するための土台づくりです。
今回ご紹介したステップは以下の通り。
- 「業界地図」で“企業の立ち位置”を把握する
→全体の業界動向や、今後の方向性を理解 - 「就職四季報」で“採用実績”をチェックする
→ライバルの分析、採用職種を見ることで
「何をアピールすべきか?」の見立てをつける - 「会社四季報」で“企業の中身”を分析する
→数字から、企業がどのような行動をしたのか?を説明できるように - ネット情報で“リアルなイメージ”を補強する
→①〜③で行った企業分析を立体的に理解する
「自分の経験・スキルが、企業のどこにマッチするのか?」を
深く考えながら職務経歴書や面接対策を進めてみてくださいね。
転職活動を、自分の可能性を広げるチャンスにしていきましょう!