こんにちは、えみりーです。
転職支援のプロとして、日々いろいろなご相談をいただいていますが、よくある誤解のひとつがこちら。
確かに、大手エージェントは保有求人数が多く、知名度もあるため、安心感がありますよね。でも、「内定率」や「マッチングの質」まで考えると……

今回はそんな視点から、大手と中小エージェントの違いについて、わかりやすくご紹介していきます!
大手エージェントの特徴:システマチックなマッチング

まずは、大手エージェントについて。
大手エージェントはネームバリューもあり求職者再度の使い勝手はもちろん、エージェントが使うシステムの仕組みもしっかりしていて、求人の数も豊富です。
一番の特徴は、求職者側の担当(キャリアアドバイザー)と企業側の担当者(リクルーティングアドバイザー)が分業になっていること。
完全分業制の転職エージェントにおいて、よくある事例は「自らの営業成績」を達成するために量を担保するマッチングが必要になるということです。
量を担保するマッチングを可能にするためには、スペックマッチングが不可欠。
つまり求職者の出身大学や、前職企業の規模感、在職期間や職種の当てはめに終止した「システマチックなマッチング」になりがちで、紹介求人数も多数あるというのが現状です。
大手エージェントを利用することの求職者のメリット/デメリット
大手エージェントのメリットは以下の3つ
- メリット①:自身がマッチする求人要件であれば、多数の求人紹介がある
大手エージェントは、業界最大手〜上場企業を中心に、圧倒的な数の求人情報を保有しています。
とくに自分のキャリアやスキルが、企業の求める「型」にしっかり当てはまる場合、一度の面談で何十件もの求人を紹介されることも。
自分では探しきれないような企業・業種・職種に出会えるチャンスがあり、視野を広げたい方には非常に有効です。 - メリット②:自力で面接対策や書類対策できる方にはスピーディに選考が進む
大手エージェントでは、基本的に求職者が“自律的に”動くことが前提。
そのため、自ら積極的に企業分析・面接対策・書類ブラッシュアップができる人にとっては、テンポよく次々と企業に応募でき、最短ルートで内定を目指せるのが大きな魅力です。 - メリット③:求人の幅を狭めない紹介なので、情報量が多い
大手エージェントでは、業界・職種・勤務地などの制限を極力設けず、求職者に多種多様な求人を紹介するスタイルが一般的です。
まだ方向性が定まっていない段階の人や、「いろいろな選択肢を見たい」という人にとっては、網羅的に情報を得られる貴重な機会になります。
つまり、高学歴、1社経験、難関資格取得者、プライム上場企業といった、いわゆる「経歴ピカピカ」な方かつ、就職活動も特に不安もなかった方には非常にマッチしたエージェントだと言えます。
一方で、大手エージェントのデメリットは概ね以下の3つ
- デメリット①:「要件外」と判断されると門前払いになることも
登録時の条件や経験がマッチしないと判断されると、「紹介できる求人はありません」と早々に対応を打ち切られてしまうこともあります。
求職者のポテンシャルや人柄よりも、書類上のスキルや経験を重視する傾向があるため、未経験業界へのチャレンジやキャリアチェンジには不向きな場面も。 - デメリット②:サポートが画一的で、深い伴走は期待しづらい
一人の担当者が多くの求職者を抱えているため、個別のフォローは最低限にとどまることが多く、「そもそも書類の何が悪いのか」「面接で何を改善すべきか」などの丁寧なフィードバックは受けにくい傾向があります。
支援がマニュアル化されている分、転職活動に不慣れな方や自信がない方にとっては、ややハードルの高い仕組みです。 - デメリット③:“数”が多すぎて選びきれず、判断がブレることも
紹介される求人が非常に多いため、自分の軸や希望条件が定まっていないと、かえって混乱してしまうことがあります。
また、「応募してみませんか?」という形で大量に送られてくる求人は、精査されたマッチングというよりも、“とりあえず送っている”感があり、時間と労力が無駄に感じられることも。
要するに、「この求人に応募できますか?」と聞いても、要件から外れていると門前払い……なんてことや、転職の軸が持てていない型の場合には判断がブレて厳しい転職活動になるケースも。
中小エージェントの特徴:人と企業の“温度感”でつなぐマッチング

では、中小のエージェントはどうでしょうか?
ご想像の通り、大手の総合型エージェントと比べると、求人数はそれほど多くありません。
しかし、それでも中小エージェントが企業から選ばれているのには、しっかりとした理由があります。
それは、大手にはない「中小ならではの強み」があるから。
求職者にも企業にも、その強みがマッチする場面があるため、中小エージェントの存在価値が保たれているのです。
ここが中小エージェントの強みで「人でつながる転職」が起きやすいんです。
中小エージェントを利用することの求職者のメリット/デメリット
中小エージェントでは、法人営業担当が求職者の面談も兼ねているケースが多いんです。
「え?それって何が違うの?」と思った方、ちょっと聞いてください!
この法人営業担当者は、普段から企業の経営者や人事担当者と直接やりとりしているプロフェッショナル。だから…
中小エージェントのメリットは以下の3つ
- メリット①:企業のリアルなニーズを熟知している
中小エージェントは、大手にはない「企業との密接な関係性」を強みとしています。
特に、経営者や人事担当者との距離が近く、形式的な求人情報では見えない“本音”の部分──「本当に求めている人物像」や「社内で起きている課題」「現場の雰囲気」などを熟知しています。
そのため、求人票だけでは読み取れない企業のリアルなニーズを理解したうえで、マッチングの精度を高めることが可能です。 - メリット②:面接担当者の人柄や好みといった定性情報まで把握している
求人票や企業HPでは分からない、「面接担当者の性格」「質問の傾向」「重視する価値観」など、現場寄りの“定性情報”を持っているのも中小エージェントの特徴です。
たとえば、「ロジカルよりも共感力を重視する部長」「第一印象を非常に重視する人事」など、ちょっとした傾向を知っていることで、面接の通過率がグッと上がることも。
求職者側としては、心構えができたり、自分をより適切に見せる戦略を立てられるというメリットがあります。 - メリット③:求職者の人柄やポテンシャルまで踏まえて、マッチしそうな企業に逆打診してくれることも
中小エージェントは、求職者一人ひとりとじっくり向き合うスタイルが多く、「スキルや経験」だけでなく「人柄・価値観・将来性」なども含めて、総合的に判断してくれます。
そのうえで、「この方なら御社にフィットすると思います」と、企業に“逆提案”してくれるケースもあります。
まだ求人を出していない企業にアプローチしてくれることもあり、「求人がないから諦める」ではなく、「企業を動かす」という柔軟なアプローチが可能です。
中小だからこそできる、“人×人”のマッチングがあるんです。
一方で、中小エージェントのデメリットは以下の3つ
- デメリット①:特定の企業や業界に偏っている場合がある
中小エージェントは特定の地域や業界に強みを持つ傾向があるため、広く浅く求人を探したい求職者にとっては選択肢が狭く感じられることも。また、担当者の主観や経験値に基づく情報提供が多いため、汎用的な情報とのズレが生じる可能性もあります。 - デメリット②:担当者が変わると情報の質が落ちることも
情報の多くが“属人的”であるため、担当者ごとの経験や人脈に左右されやすい傾向があります。情報源が個人に依存していると、異動・退職・引き継ぎ不足などによって、突然その価値が失われるリスクも。 - デメリット③:逆打診が実るとは限らない
企業側が「募集をかけていない」「スキルマッチしない」と判断すれば、逆打診は不発に終わることもあります。
スペック外でもチャンスが生まれる可能性も!
先ほど記載したように、中小エージェントの中には、「この方、御社に合いそうです!」とまだ採用枠がない企業にアプローチしてくれる担当者もいます。
こういった対応が可能なのも、求職者さんと企業の両方を見ている中小エージェントならではのこと。
ただし、エージェントに対して「逆打診」を強要することは絶対にやめてくださいね。
要注意人物扱いされて、良い求人を紹介してくれなくなります。。
あくまで、「候補者によりそった動きができるエージェントもある」ということと、そういった動きができるのは「中小エージェントならでは」ということだけ、知っておいてください。
まとめ:転職エージェントは“複数使い”がおすすめ!
ということで、今日のまとめです
- 大手エージェントは求人数が豊富&システマチック
- 中小エージェントは、人を見て動く柔軟なマッチングが強み
- 両者の違いを活かすためにも、複数エージェントに登録するのが◎
もしかすると、大手だけでは出会えなかった求人に巡り会えるかもしれませんよ!
20代向け!オススメのエージェント
今日も転職活動、おつかれさまです!
あなたにピッタリの職場とご縁がありますように。
いってらっしゃ〜い♪