転職活動を始めて、ざっくりと条件面(給与、勤務地、福利厚生など)で応募先を絞った後、次にやるべきは「企業分析」フェーズ。

でも…みなさん、「企業分析」って、どこまでやってますか?
・求人票をじっくり読む
・会社のHPをチェックして、理念や事業内容を理解する
・業界全体の特性を調べてみる
これらは基本的なステップですが、ここで一つ大事な問いがあります。
🔍なぜ企業分析をするのか?
私の考えでは、企業分析の目的は 会社との「相性チェック」 です。
もっと言えば、「企業」を“ヒト”として可視化するために企業分析を行うのです。
人と人が初めて出会ったとき、「この人ってどんな人なんだろう?」って無意識にいろいろ考えますよね。
・「趣味や価値観は合いそう?」
・「自分と共通点あるかな?」
・「一緒にいたら楽しそう?」

企業分析もこれとまったく同じ。
・「どんなことを得意として儲けてる?(業界・業種分析)」
・「考え方や価値観(事業、理念)は?それって自分と重なる?」
・「一緒に働く人たち、どんな日常を送っているんだろう?」
そうやって企業を見ると、ぐっとリアルに「合う・合わない」が見えてきます。
企業の“ニオイ”を感じ取る分析方法
では、具体的にどう分析するのか?
ここでは「定性分析」と「定量分析」という2つの軸で深堀りしてみましょう。
1. 定性分析:数字に見えない“企業の顔”を読む
定性分析は、企業の文化や価値観、戦略、経営者の人となりなど、目に見えない空気感を感じ取る分析です。
● 業界分析|業界の「風土」から企業のカラーを感じ取る
業界構造(競合、新規参入の脅威、買い手・売り手の力関係)市場規模や成長性規制や技術革新などのトレンドなどから、企業イメージが湧いたりします🌸
たとえばIT業界は、技術進化のスピードが早く、トレンドも目まぐるしく変化します。プロジェクトのサイクルは非常に短く、次々に新しいチャレンジが求められる業界です。
イメージしやすいのがスマホゲーム業界。
あの「○○コラボ」などのイベント施策は、飽きやすいユーザーを惹きつけ続けるための戦略です。スピード感、柔軟性、アイデア勝負の世界ともいえます。
一方で、インフラ業界(電気・水道・ガスなど)はまったく性質が異なります。社会インフラを支えるという責任から、安全・安心・安定供給が最優先。信用や法規制への対応が重視され、「顧客の飽き」へのマーケティングはほぼ必要ありません。
つまり、業界によって「求められる人物像」や「ビジネスの姿勢」はまったく違うということ。
業界分析は、会社の“空気感”を知るための土台づくりでもあります。
(※同じような観点で、業種/職種適正も見てみるとなお良きです✨)
● 企業戦略|その会社の“勝ち筋”を読み解く
どんな事業を展開しているのか(事業ポートフォリオ)他社との差別化の戦略M&Aや業務提携の動き
ここで見えてくるのは、
なぜその事業を選んでいるのか?
どんな思いでその仕事に取り組んでいるのか?
という、会社の内面です。
たとえば会社の沿革や創業時のエピソードを調べると、創業者がどんな価値観を持ってスタートしたのかがわかります。それは今の経営にも色濃く残っていたりします。
また、M&Aの動きや新規事業の立ち上げを見れば、「会社がこれからどこに向かおうとしているのか?」という未来志向も見えてきます。
事業の「勝ち筋」が自分の志向と重なるかどうか、共鳴できるか?が企業選びの大きなポイントです💡
● 経営陣の評価|社長や幹部の“人柄と実績”を見る
経営理念やビジョンのリアルさ過去の実績や危機管理力企業ガバナンス(社内の健全さ)
企業のトップや経営幹部を見れば、会社の意思決定の“軸”が見えてきます。
たとえば、過去にどのような役割でどんな成果を出してきたのか?
その人物がどういうマインドで取り組んできたのか?
このような実績ベースの情報を確認することで、
・社内で評価される人物像は?
・どういう行動が昇進につながるのか?
・トップはどんな価値観を持っているのか?
といった視点が明確になります。
経営陣の「言っていること」と「やってきたこと」が一致している会社は、文化としての一貫性も感じられるはずです。
● ブランドと文化|実際に働く「空気感」を想像する
・ブランドイメージと顧客からの信頼感
・従業員の士気や離職率、働きがい
これらについては、その会社が、社外からどう見られているのか?という視点と、
実際に中で働く社員がどんな気持ちで働いているのか?という視点の両方から観察するのがポイントです。
たとえば、口コミサイトの声、採用ページの社員インタビュー、SNSでの発信などを参考にすることで、
・働く人たちのリアルな声
・チームの雰囲気
・社内イベントやカルチャーの濃淡
など、社内の「ニオイ」を感じ取ることができます。
● SWOT分析|強み・弱み・機会・脅威を整理する
企業を客観的に把握するために使えるのがSWOT分析。以下のような視点で整理することで、自分にとって「合うかどうか」が見えてきます。
SWOT分析は、“外から見える強みと弱み”を言語化する手段。定性・定量両面から情報を集めて、この枠組みに落とし込むことで、企業の全体像がクリアになります。
2. 定量分析:数字から“企業の地力”を読み解く
定量分析では、財務諸表などの数字をもとに、企業の体力や収益性、成長性をチェックします。
( ※こちらは、やや難しいためできる範囲で大丈夫です💡 ただし経営企画、事業企画、一部の会計に関わる職種など、財務諸表や経営分析が必要な職種における転職の場合には、細かく見られる可能性が高いので注意したい点 )

● 収益性分析
売上や利益の成長率
営業利益率、経常利益率、純利益率
ROE(自己資本利益率)、ROA(総資産利益率)
● 安全性分析
自己資本比率(財務の安定度)
流動比率、当座比率(短期の支払い能力)
有利子負債倍率(借金依存度)
この辺りについて、最低5年分〜7年分くらいみておいて、中長期経営計画と比較した達成率と比較していくと、なんとなく(こんな会社かな〜)というイメージが湧いたりします。
( ※この辺りについては私も勉強中なので、会計・経営に詳しい方、色々と学ばせて頂けると嬉しいです😆🌸)
「企業分析=感覚 × 情報」
企業分析のゴールは、数値と空気感の両面から企業を“自分の言葉”で理解することです。
「この会社、なんとなく合いそう」「なんかしっくりこない」
そんな“ニオイ”のような直感を、しっかり裏付けるための材料が企業分析なのです。

👀✨企業分析力を簡単に高める方法
企業分析のヒントは「初対面の人」との会話にある🌸
個人的におすすめしたい「企業分析」のトレーニング方法があります。
ちょっと意外かもしれませんが…
「初めての人と会う」ことをイメージする方法なんです☺️
えっ👀「企業分析」と「初めての人と会うこと」って、どうつながるの?
と思われた方へ、理由をご説明しますね🌸
たとえば、あなたが誰かと初めて会ったとき、無意識にこんなことを考えながら話していませんか?
「この人は、どんな人なんだろう?」
「どんなことが好きで、自分と共通点あるかな?」
「休日は何をしてるんだろう?」
そんな風に、相手の価値観や雰囲気を探るように、企業にも同じ視点で向き合ってみるんです。

🏢 企業に置き換えると…
「この会社は、どんな会社なんだろう?」
「得意なこと(事業内容や大切にしている理念)は何?」
「自分と重なる部分は?」
「働いている人たちは、どんなふうに過ごしてる?価値観は合いそう?」
漠然と、大きいモノとして会社をとらえるのではなくて
こうやって企業を「ひとりの人」のように見ていくことで、
共通点や相性が見えやすくなります。
これこそが、まさに**“ニオイがわかる”企業分析**なんです✨
(なので「定性分析」と「定量分析」、両方の力が高められるほどに企業への解像度が高くなっていく。。だから面接でも盛り上がります☺️🌸)
あなたに合った企業を見つけるには、スペックだけじゃなく、
人としての相性や空気感を知ることもすごく大事。
ちょっと面接の前に、人に会うような気持ちで企業を見てみてくださいね🌸
まとめ:企業分析を元に、興味の湧いた会社と出会いに行こう🌸
転職は、人生の大きな選択。
だからこそ、会社を“数字”だけでも、“雰囲気”だけでも見てはいけません。
・ヒトとして向き合うように企業を見る
・情報を集め、仮説を立て、自分なりに言語化する
・「この会社のメンバーと働きたい」と思える根拠をつくる
これが「ニオイが分かるレベルまでやる」企業分析です。
🌸えみりーの転職ノウハウ🌸
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