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転職エージェントを200%有効活用する5つの準備|具体例つきで解説!

「転職エージェントと面談の予定があるけど、何を準備すればいいの?」
初めてエージェントに会う前は、ちょっと緊張しますよね。

この記事では、元転職エージェントとして400名以上の方と面談してきた経験をもとに、面談をより有意義にするための準備ポイントを、実際の事例を交えて解説します!


STEP1|これまでの職務経歴を振り返る「1分で話せる自己紹介」が目安

エージェントとの面談は、まず「これまでどんなお仕事をされてきましたか?」という質問から始まることが多いです。
これっていわゆる、社会人の自己紹介みたいなもの。

お話の内容をお伺いすることで、様々なことがわかりますがキャリアアドバイザーと会話できるのも30〜最大1時間程度!
後半戦ほど、話は深くなっていくのでサクッと1分程度にまとめておくと吉!

例:営業職の方の場合

「新卒で法人営業を4年経験し、主に中小企業向けに自社のSaaSツールを提案しておりました。業務は新規開拓をメインに、〇〇という戦略を立てた上で、毎月30件以上の訪問をしており行動力には自信があります。実績として、3年目には全社MVPを受賞しました。」

元転職エージェント
元転職エージェント
これでも十分ステキなんだけど「30件以上」の訪問についてどう評価したらいいか、わからないんだよね。
ワンポイント アドバイス

「1分で話す職務経歴」をあらかじめ準備しておくのがおすすめです

  • 自己紹介は長すぎず、短すぎず。
  • 1分を目安に話せるように準備!
  • 内容は「戦略」「行動」「実績」が、相対的に見えるように。

「新卒で法人営業を4年経験し、主に中小企業向けに自社のSaaSツールを提案しておりました。
業務は新規開拓を中心に、〇〇という戦略を立てたうえで行動量を高め、全社平均の1.5倍にあたる月30件以上の訪問を継続しました。その結果、安定して成果を上げることができ、3年目には同社史上最年少となる全社MVPを受賞しました。
この経験を通じて培った戦略的に考える力と行動力には自信があります。」


STEP2|転職の目的を整理しておく「転職したい理由」を自分の言葉で語る

転職の目的が明確なほど、エージェントからの求人提案の質はぐっと高まります

まずは、以下を整理しましょう!

  • 「現職のどのような点に課題を感じているのか?」
  • 「なぜその課題は現職では解決できないのか?」

さらに、もしその課題を解決しようと努力したエピソードがあれば、それも一緒に伝えられるようにしておきましょう。

そうした経験を話すことで、どのような状況判断をし、どんな行動を取ってきたのかが具体的に伝わり、あなたの人柄や仕事への向き合い方がより深く伝わります!
エージェントにとっても印象に残りやすく、企業への推薦にもつながりやすくなりますよ。

例1:営業職から企画職へ転職したい方の場合

「現職で営業として働く中で、営業成績を上げるために私が特に注力していたのは〇〇ということでした。そのために作成した提案資料を作成する中で、データ分析が得意で、それを活かして企画やマーケティングの仕事がしたいと考えるようになりました。」

ワンポイントアドバイス

「得意だと感じる理由」「面白さを感じる瞬間」「目指したい職種の理解」を含めて言語化しましょう!

  • 面接官もエージェントも「あなたの得意・好き」を知りたいと思ってます。
  • 何が「得意」と感じたのか、過去の経験からストーリーを語りましょう。
  • 経験に基づいた「異業種への転職」は、納得性が高まります。

ワンポイントアドバイスを踏まえて、さらに深掘りすると
こんなイメージ!

「現職では法人営業として働いており、提案資料の作成や営業データの分析を通じて、顧客ごとの課題を可視化し、最適な提案を組み立てることにやりがいを感じています。
特に、数字やデータをもとに仮説を立てて改善策を考えるプロセスが得意で、そこに面白さを感じています。
この経験を通じて、「自分は売ること以上に、企画の設計や戦略を考えることが好きなのかもしれない」と気づき、より上流の仕事である企画やマーケティング職に挑戦したいと考えるようになりました。
具体的には、市場分析や商品企画、ターゲット選定など、データと発想力の両方を活かせる領域に興味があります。」

例2:働き方を変えたい方の場合

「家庭の事情で、今後はフルリモートまたは時短勤務ができる職場を希望しています。」

このように、自分の希望が「どういった理由によるものか?」まで整理しておくと、説得力が増します

ワンポイントアドバイス

希望の働き方を伝えるときは、
「なぜそうした働き方を望んでいるのか?」という背景に加えて
その環境であれば力を発揮できる理由もセットで伝えるのがコツ

たとえば、こんなイメージ。

「家庭の事情で、現在は子どもの送迎や家族の介護を担っており、今後はフルリモート勤務や時短勤務といった柔軟な働き方ができる職場を希望しています。
これまでの在宅勤務経験では、時間管理や集中力を工夫しながら業務を進め、成果も出勤時と同様の結果を出しております。
働く環境は変わりますが、パフォーマンスは引き続き高く維持できると考えています。」

働き方の制約を“マイナス”ではなく“前提条件”として前向きに伝えることが、信頼感につながります!


STEP3|希望条件を大まかにイメージし優先順位をつけておく

希望条件は、すべてが叶うとは限らないからこそ、「自分にとって何が一番大事なのか?」という優先順位を明確にしておくことが大切です。

たとえば、年収・勤務地・働き方・仕事内容など、希望が複数ある場合でも、「どれが絶対に譲れない条件で、どれは交渉可能か」を整理しておくことで、転職活動の軸がブレにくくなります。

また、価値観や転職理由が曖昧なままエージェントに相談してしまうと
エージェント側も

元転職エージェント
元転職エージェント
どんな求人を紹介すればよいのか分からない…
元転職エージェント
元転職エージェント
反応が薄いけど、本気で転職する気があるのかな?



と判断し、優先度を下げられてしまう可能性もあります

「なぜ転職したいのか」「どんな働き方をしたいのか」といった軸をしっかり持っておくことで、より自分に合った求人を紹介してもらいやすくなりますし、エージェントとのやり取りもスムーズになりますよ!

例:30代・男性(エンジニア)の場合

  • 年収:現年収500万 → 550万円以上希望(優先度:中)
  • 勤務地:東京23区内(優先度:高)
  • リモート可:週2〜3回は在宅希望(優先度:高)

この条件だけだと、なぜその優先度になっているのか?という根本的な理由がわからないため、エージェントとしてもピッタリの求人を探すことが難しい可能性があります。

ワンポイントアドバイス

希望条件を提示する際は、「なぜその条件を希望しているのか?」という背景や理由も添えると、エージェント側があなたのことを理解しやすく、企業に推薦しやすくなります

ワンポイントアドバイスを踏まえて、上記の例を書き換えるとこんな感じ!

  • 年収:現年収500万 → 550万円以上希望(優先度:中)
    年収について
    「現職では業務範囲の広さに対して報酬が見合っていないと感じており、スキルや経験を適正に評価してくれる環境を求めています。」
  • 勤務地:東京23区内(優先度:高)
    勤務地について
    「家庭の事情から通勤時間を1時間以内に抑えたいと考えており、東京23区内での勤務を希望しています。」
  • リモート可:週2〜3回は在宅希望(優先度:高)
    リモート希望について
    「業務の生産性を高めるためにも、自宅での作業環境を整えており、週2〜3回の在宅勤務が可能な働き方が理想です。」

このように、希望の背景+その環境下で成果を出せる根拠を伝えられると、あなた自身の価値観が相手に伝わりやすいです。
エージェントの提案も、より具体的に合っている企業のイメージがグッと高まります!


STEP4|情報開示の範囲を決める|「正直に話す」範囲は自分で決めよう

エージェントとの面談では、家族構成や健康状態、離職理由など、正直あまり触れてほしくないと感じる質問が出てくることもあります。

これらの質問には、いくつかの意図があります。

ひとつは、求職者の状況に合った求人をご紹介するためです。
たとえば「介護の都合でフル出社は難しい」といった事情があれば、最初から条件に合った求人をご提案できます。

もうひとつは、転職活動の途中で“本音”を見失わないようにするためです。
面接や内定が進むと、どうしても「条件」や「企業からの期待」に意識が引っ張られがちになります。そんな時に立ち返る軸として、あらかじめ大切にしたいことを整理しておくのです。

また、親身になってくれるエージェントほど、早期離職の原因を防ぎたいと考えています。
「本当は何を大切にしたくて転職するのか」という軸を失わないよう、サポートするためでもあります。

もちろん、理由はほかにもありますが、正直に話せる範囲で答えていただければ十分ですよ。

例:転職回数が多い方のケース

過去に短期離職をした経験があります。
家族の介護が原因で、職場では主任を任されていましたが、責任の重さと家庭の両立がうまくいかず、精神的に限界になってしまいました。
そのときは誰にも相談できず、結局体調を崩してしまったため退職せざるを得ませんでした。
正直、また同じ状況になったら不安ですし、自信もありません。

ワンポイントアドバイス

「今は話したくないこと」「伝えるタイミングを選びたいこと」がある場合は、無理に開示する必要はありません。
シンプルに事実を伝えることを意識してください。

もし、言葉に詰まりそうなら
「後ほどタイミングを見てお伝えしてもよろしいでしょうか?」
といった柔らかい表現でお伝えすれば大丈夫です!

「実は過去に短期離職が2回ありますが、家族の介護と業務繁忙が重なったことによる体調不良が理由です。今は介護から手が離れており、問題なく働けます。」

このように、必要な情報は無理のない範囲で正直に伝えることで、企業とのミスマッチを防ぐことができます



STEP5|質問をまとめて面談で“情報収集”をしよう!

面談では、ぜひ「質問する側」にもなってみてください!
エージェントとの面談は、ただ情報を受け取るだけでなく、自分のキャリアを見直し、これからの方向性を考えるための貴重な機会です。

たとえば、以下のようなことを聞いてみましょう。

エージェントへのおすすめ質問例
  • 「私のスキルと年齢での転職市場価値はいくら位でしょうか?」
  • 「この職種でキャリアアップするとしたら、次はどんな仕事に繋がりますか?」
  • 「未経験からでも採用されやすい業界ってありますか?」
  • 今の業界って、今後も伸びていくんでしょうか?」
  • 「同じような経歴の方って、どんな企業に転職していますか?」

上記の内容は、転職市場に身をおくエージェントだからこそ、得られる超貴重な情報!

転職エージェントは、日々さまざまな求人情報や企業の採用動向、求職者の転職事例を見ているプロです。質問をすることで、今の自分に足りない視点や、思ってもみなかったキャリアの選択肢が見えてくることも

ワンポイントアドバイス

面談前に気になることをメモにまとめておくと、当日の会話がより深く、実りあるものになります。
「こんなこと聞いていいのかな…?」と思うことこそ、聞く価値アリ!

遠慮せず、どんどん質問して、自分自身の視野を広げていきましょう!

まとめ|転職エージェントは、転職市場の“裏側”を聞き出すための情報ハブ

今回は、初めてエージェントと面談される方向けに、少し盛りだくさんな内容になりました。でも、どれも大切なポイントばかりです。

全部を完璧に準備しようとしなくても大丈夫。
面談前に1時間ほど、じっくり自分と向き合う時間を持つ──
そんな気持ちで取り組んでいただければOKです!

少し準備をしておくだけで、

  • 求人のマッチ度が高まる
  • 自分の考えが整理される
  • キャリアの方向性がクリアになる

など、たくさんのメリットがあります。

自分の未来の選択肢を広げるためにも、ぜひ今回ご紹介した5つの準備ポイントを参考にしながら、安心して面談に臨んでくださいね。

元転職エージェント

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ABOUT ME
著者|元転職エージェント・えみりー
未経験・無資格から経理職へ! 元転職エージェントの視点で、求人票の読み解き方や「ここだけの話」、面接・書類対策を発信しています。